1985年 忠臣蔵

5.0
里見浩太朗   236分  TVドラマ

12月30日・31日の2夜連続で放送された超大作で、忠臣蔵の定番エピソードをテンポよく見せてくれる展開がとにかく楽しい。ある程度の定番展開や史実の背景を知っていれば知っているほど、演出の妙や細かなアレンジにニヤリとさせられる作品。

特に印象的なのが、間喜兵衛と次男・新六の親子のやり取り。史実では兄の十次郎が吉良上野介へ一番槍をつけたことで有名で、弟の新六は映像作品で大きく取り上げられる機会が少ないけれど、今作ではあえて弟の新六にスポットを当てているのが胸熱(火野正平)!しかも作中では、吉良への一番槍を新六がつける設定にアレンジされていて見応えがある。

討ち入りシーンのこだわりも凄まじく、泉水の戦いでは吉良邸の絵図面を忠実に意識して近くに弁天稲荷が配置されているなど、細部まで作り込まれているのが伝わってくる。

そして何より忘れられないのが、吉良上野介の最期。討ち取る直前、赤穂浪士たちが炭小屋の前にわざわざ畳を敷き、その上を吉良殿に歩かせてあげるという破格の配慮。畳の上で敦盛を舞ってから散っていく吉良殿の姿は潔く美しく、吉良側の悪印象を和らげつつ散り際の美学を描き切った見事な演出だった。時代劇スペシャルの金字塔。。。