寺坂さんの回想物語で、寺坂さん演じる寺尾聰さんの優しい敬語でナレーションしてくれるから自然と悲しくなる作り。全10話で凡その定番を網羅しつつ、この定番を邪魔しない程度になかなかにマニアックな四十七士も出してくる楽しい忠臣蔵。四十七士箱推しの人におススメできる忠臣蔵。
一番驚いたのは間瀬孫九郎くん。96年と最近の連続ドラマなこともあってか本編にお名前テロップが付く作品だけれど、なんと孫九郎くんが紹介されていてよく喋る。まだ若いし血気盛んで頑張っていた。浅野内匠頭は緒形直人だったのだけどすごく幼く見えてちょっとビックリした。若い四十七士もイケそうな若殿風だった。片岡さんが田村邸に入れてもらって桜の木の下で大泣きする名シーン、大体ここだけ一瞬礒貝くんには消えてもらわないと上手く描けないけど、これは片岡さんの刀を預かって不安そうに屋敷の外で待つ礒貝くんを3秒くらい映しててとても良かった。この3秒が素晴らしかった…。刃傷前にすでに儀式が始まってしまう最悪のパターンだったり、赤穂と上杉の家老同士が対面してお茶🍵したりと、意表を突かれる感じが楽しかった。
忠臣蔵における推しはどの作品も大抵安兵衛になるのだけれど、この世良公則版安兵衛も非常に良かった…。高田馬場もやってくれて全力なやっさんが拝めた😊やっさんは渡辺哲版不破さんと並んでいると強いのに小奇麗で、やっさんも不破さんも忠臣蔵あるある系の役者さんでナイスだった。といっても垣見五郎兵衛(藤田まこと)、天野屋利兵衛(丹波哲郎)などちょい役に豪華な人は使っているけど四十七士は全員が全員有名な人というわけではなくて、時代劇には似合わずちょっと顔が薄い人なんかもいて割とリアリティを感じる。梶芽衣子さんはりくさん役だったけど、忠臣蔵に出ると戸田局をやる率がものすごく高いから一瞬ビックリするし、それ以前に鬼平が脳裏を過ってしまう(笑)。
主税くんも父の考えを理解できず反抗期息子になった時期もあって若くて可愛らしい。そして無理して最後まで主税くんを出してこないでだんだんフェードアウトさせて後半戦は重臣達に譲るのもイイ。
安定の清水パイセンの前原さんフルボッコ企画を止めて逃がしてあげようとしてた新貝さんがやさしかった。殆ど空気でも新貝さんや山吉さんとかもちゃんとキャスティングされている細かいところが好印象だった。吉良家でも各々主従があって、小林さんと清水さんの酒飲み場面を入れたのはグッときた。討ち入りシーンは、寺坂さんが瑤泉院のところへ出向いて出来事を一つ一つ丁寧に報告する形をとっている、飽くまでも回想物語。オープニングが討ち入りシーンだったから、オープニング映像に追加で細かな討ち入り部分を入れて寺坂さんが解説する感じ。討ち入りだけは黙っているかと思たけどかなり細かく説明していて、これはこれでアリだなあと思った。
公開 | 作品名 |
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1994年 | 忠臣蔵外伝 四谷怪談 |
1991年 | 忠臣蔵 風の巻・雲の巻 |
1996年 | 忠臣蔵 |
2003年 | 忠臣蔵〜決断の時~ |
2004年 | 忠臣蔵 |