3月【京都】花形歌舞伎-五・六段目他-/天野屋利兵衛の碑、その他

3月10日(金)に、京都南座まで仮名手本忠臣蔵(五・六段目+α)を観に行ってきました。

一瞬山科へ寄る。今日の舞台ですから!

忠臣蔵散策も欠かさずにね~!
今回は、天野屋利兵衛さんに会いに。今月は歌舞伎座で十段目掛かってるのでね。

やっほ~
三条大橋に弥次喜多がいました。

花形歌舞伎の感想

AプロとBプロで配役が異なるので、どちらも観てきました。しかも、Aプロは滅多に観ることがない上方式ということで!わくわく。
更に解説入りで大序~四段目を簡単に説明したうえで五・六段目に入るので、初心者も楽しめる構成になっていました。そして「忠臣いろは絵姿」は七段目~十一段目までをコンパクトに再構成した内容となっているので、実質仮名手本忠臣蔵を3時間で楽しめます(笑)。
※すべて通せば本来丸一日かかる。

この忠臣いろは絵姿は完全に新作(?)なので、これがあったからこそ観に行く決心がつきました!京都なので…ダメージが強い六段目で終わってしまったら、泣くためだけに京都に行くの、悩んじゃうじゃん!(笑)

⋈五段目

(A)大ちゃんこと鷹之資さんが定九郎!形は仲蔵さんです。白塗に黒メイク、お衣装も鞘も全部黒なので、そこに流れる血🩸がかっこいいね~!(B)の定九郎は、朱鞘なので、これもまたいろっぺ~!どちらにせよ、「白」「黒」に「朱」が加わった三色構成の定九郎は色気があるねえ。
大ちゃんのたった一言「五十両…👛」。お見事でした!五段目大大大好きなので期待していましたが、満足でした。これは…本当に23歳が演じている定九郎なのか…?
因みにこの、勘平が定九郎を撃つ「二つ玉」の段、(A)は鉄砲一発、(B)は勘平が花道七三でもう一発撃つ仕草がある。わたしは(B)の江戸型の方が直感的に分かりやすくて好きだったりします。勘平が、殺めた定九郎を弄る仕草も江戸と上方で異なる。江戸は暗闇で足に縄を引っ掛け、人間と気付くまでのカウントダウン開始。少しここの動作が楽しくさせてる。
(A)千崎はまるること莟玉さん。いやあ、かわいい(かわいい)!千崎だけど可愛いし、なんなら「忠臣いろは絵姿」の竹森もかわいい。
(B)千崎は、定九郎をやっていた鷹之資さん。男らしいね~。
(A)千崎は勘平の住所を暗記するけど、(B)千崎は「ちょっと待ってね」と紙を取り出し、住所をメモする違いがあった。忘れちゃうもんね。暗記千崎は、自分の住所もちゃんと言う(笑)。あと、(B)千崎は提灯の火が本物なので、勘平の鉄砲に火を分けてあげる場面がリアルにある。
ちなみに、メモに使っているのは道中日記ですが、この小道具、本当に数日前までの記録が、千崎のものとして書かれているようです。すごいですよねえ。

⋈六段目

(A)勘平が壱太郎さんで、女方のイメージが強い彼の勘平が想像できなかったのですが、力強い勘平でした。はんなり色男かと思ってましたが、武士らしい男を演じていて素晴らしかったです。(B)勘平はけんけんこと右近さん。上方と江戸で、所作が全く異なりますねえ…!山崎街道からびしょ濡れで帰ってきた勘平、おかるに着替えを持って来てもらう所からお衣装が違う。大小が出てくるタイミングも。千崎たちが勘平宅に訪れた時に、勘平が慌てふためいておかやとやり取りをする仕草も。江戸型は、刀があるのでそれを鏡代わりにして乱れた髪を苦し紛れに整える勘平の姿が切ないのだよ。そして、切腹する場所も違う!わたしは江戸型しか見たことがなかったので、先に(A)を観たのもあってか驚きが多かったです。与市兵衛の亡骸を置く場所も、「あれ?今回は演出上そこ置くの?」と思ったのですが、(B)は見慣れた場所に置かれて、こんな違いもあるのか~!と、この家での出来事は、発見だらけでした。
そして、六段目で出ずっぱりの「おかや」はかなり大事なお役だと思っているのですが、(A)は千次郎さん。すごいよ…惨い仕打ちを受け続ける千次郎さんの年老いた母がいい味出してて、Aは千次郎さんのおかやありきで、壱太郎さんの悲運が際立ちます。
(A)おかるは千之助さん。(B)おかるは莟玉さん。美人だし可愛いねえ…!二人とも眉無しがまだ似合わない年齢だと思ってたけど、実際見てみるとそんなことはなかった。おかるは仕事が多くて大変だけど、二人とも素敵でした。お才と源六が外で待っている間、(A)おかるははお茶🍵、(B)おかるは煙草🚬を持って行く違いなんかもある。
壱太郎さんと右近さんはAとBですべてお役チェンジ(勘平、お才)なので比較が特に楽しい二人でした。あと原さんと不破さんは違いはお名前だけでビジュはほぼ変わらないのかわいいね(笑)。
けんけんや壱太郎さんの年齢って本当の早野勘平に近いんですよね(モデルの萱野三平の享年は28)。「30になるやならず」の年だからお芝居でもそれくらい。 だから寧ろ花形歌舞伎の方がリアルで、今しか出来ない。そういう見方をするとあまりにも酷い終わり方をするストーリー。

⋈忠臣いろは絵姿

これは…!笑顔になる…!!!!五・六段目がシリアスな地獄絵図なのでどんより気分で幕間を迎えますが、ここからはもう楽しいぞ…幸せ忠臣蔵!
七~十段目までが「町人が山科大石神社の境内で忠臣蔵の芝居を演じて楽しむ」という設定で、華やかです。千ちゃんがとってもとっても可愛い…。おかるも美人ではありましたが、やっぱり華のある町娘が似合うね。壱太郎さんもマジでべっぴんな芸者さんで、求婚したくなります。はあん。

設定を知らずに観たので、町娘の千之助さんが七段目の奴・平右衛門を演じてて、難しそうだったけど可愛くて楽しかったです!町娘のお召し物で足を目一杯開いてる姿が愛おしい(笑)。芸者壱太郎さんが由良之助、幇間右近さんがおかるを演じててカオスです。
千ちゃんと壱太郎さんが、なんと「人形振り」を披露してくれるんです!義太夫節に、お人形…!仮名手本忠臣蔵の大序の人形振りがテンション爆上げで大好きなので、八段目の人形振りを観られたのは、楽しかった。

見物は十段目ですよ。今歌舞伎座でモノホンの十段目が掛かってますが、南座では右近さんが「一人忠臣蔵(十段目)」を披露してくださいます。お面で演じ分けてます。特に義平の女房「おその」のお面になると笑いが一層増えてました(笑)。何と言ってもダイジェストなので、超高速十段目なわけです。が、「天川屋義平は男でごんす」で一瞬拍手が起こり、分かる方は分かる名台詞…!普段掛からないからマイナーかと思いきや、ですね。嬉しい拍手。でも超高速で気付いた時にはもう「おその」に代わっています🤣

右近さん壱太郎さんの楽しいいちゃいちゃトーク(じゃらつきだして…💕)を聞いているうちに、舞台はせかせか十一段目の準備。今回のメイン五人が初めて勢揃いします。

小汐田又之丞:壱太郎
小林平八郎:鷹之資
竹森喜多八:莟玉
大星力弥:千之助
大鷲文吾:右近

です。鷹之資さん、今回定九郎と小林やられているので、敵役多いです!いや、小林平八郎、こんなに一気に赤穂の浪士と立ち会うなんて…むしろ赤穂側せこい!?という面白構成。
はじめはちゃんと、「小林VS竹森」の一騎打ちです。竹森がまるる君なので可愛いんですよ~~~。。。あざとい…講談忠臣蔵の粗忽者版の武林が観たくなっちゃいました。千ちゃんの力弥は最近よく見ますね。慣れたもんでしょう。最後、雪がどっかと落ちてくるんですが、量がエグい(笑)。みんな、雪だるまで終わります。

午後の部から、大好きフォロワーさんにご一緒させていただきました💕
お言葉に甘えて写真を撮っていただきました(笑)

赤穂市配布の宣伝チラシを持ちながら記念撮影
口上次郎くんとのツーショット💕
お・しゃ・れ・♡

おいしいお店にも連れて行っていただきました~!ここで観劇の感想や、忠臣蔵語りにお付き合いいただき、たのしい時間を過ごさせていただきました🎶

SNSで見かけたことのある推し×推しの看板があるお店を偶然発見