片岡千恵蔵 182分 映画
東映、絶頂期作品。1956年の東映忠臣蔵で出てきた役者も役を変えて結構出てくるけど、堀部弥兵衛役は変わらず薄田研二。前半の浅野内匠頭のサポート 役は圧倒的に片岡源五右衛門が多いけれど、稀に堀部弥兵衛にして浅野に「じい」と言わせて、彼の若々しさを引き立てる。これは弥兵衛ご老体が必死にサポー トしている。そして今度は四十七士もスタァがやっていてワクワクオーソドックス系忠臣蔵。
刃傷事件を知らされた赤穂の武士たちが、吉田→岡嶋→岡野と塀越しに叫びながら事情を伝えるのは面白くて可愛い(土屋主税邸に四十七士が叫んでいる様子と 同じ)。
岡嶋八十右衛門は大評定前後でちょいちょい出てくる荒ぶる勘定キャラだけど、この作品では東千代之介が演じて、最後まで活躍する(前回は浅 野内匠頭を演じていた)。殿の幼少期のお戯れ彫りがかわいい。この彫った絵は2004年マツケン版「🔗忠臣蔵」でも見られる。また、台所役人三村次郎左衛門と矢頭右衛門七という 身分低めの二人がセットで出てくるのも珍しい。1971年「🔗大忠臣蔵」24話 付近でも彼らがセットで出てくるけど、そんなに見られないので楽しい。討ち入り衣装は歌舞伎を意識した「いろは」の組分け板が用いられていてかわいい 🥰。