劇団空感演人 120分 演劇
舞台は夏目漱石や芥川龍之介が生きた大正時代。秋山真之や岩波茂雄らも加わって、彼らが赤穂事件の真相を紐解いていく推理物。原作がトンデモに部類されがちな某方の本なので特に期待もせずのんびり観劇。
夏目漱石の生涯を描いたドラマを見たことがあるので、何となく「癖の強い人物」という印象を抱いていたから、彼の推理に置き換えてしまえば、言うほどトンデモ劇ではない。ただ、笑い要素がほとんど無い真面目な推理を繰り広げていくから、人によっては結構眠くなる構成。彼の癇癪や原作を知っていると何となく予測できてしまう展開で捻りは無い。
芥川龍之介が「或日の大石内蔵助」を書いていることなどは一切触れず、どうして現代ではなく大正時代のお話にしたのかは、一生謎。自分たちにとって「過去」の人物がさらに「過去」の人物について考えている様子を観るのは、悪くはないけれどね。それから千穐楽を観たはずなのに役者の噛む回数が多くて気になってしまった…。時代物の台詞が難しいのは百も承知なんですが…。。