村上弘明 全12話 TVドラマ
池波正太郎原作。基本的に活躍するのは架空の人物だけど、全12話で飽きることなく見られる作品。
時たま「御意簡牘」という天下御免札を見せて葵の紋所で敵さんを屈服させるも、水戸黄門ほどの効果は無く結構ざっくざく斬っていくから面白い。
個人的にどう頑張っても強面しかイメージできない山吉新八さんが、米沢の御国言葉を使ってお優しい人柄で登場するのが、ギャップを感じてほっこりする(1989年の『大忠臣蔵』で村上弘明が山吉さんを演じてるけど、顔的に村上さんの方がしっくりくる)。
最初は紀伊国屋さんや梶川さんなど、結構意外な人がしっかり悪役に回っている。しっかり出てくる四十七士は安兵衛くらいで、後は定期的に奥田さん・冨森さんや岡野さんなどがポツポツと。岡野さんは絵図面入手に奔走するも呆気なく失敗してここでも十兵衛が活躍するため、「恋の絵図面取り」も全くない。奥田さんは最後も幹部的な立ち位置でよく顔を出す。奥田さんは真田さんが演じていたため出てくるたびに鬼平の沢田さんと勘違いする(笑)。
必ず最後は十兵衛・静江・千代の三人の場面で終わるのが「赤穂事件に巻き込まれつつも(というより十兵衛は自ら関わりに行っているけど)、家に帰ってきたら普通の家族」ということを感じられる。