1957年 元禄忠臣蔵 琴の爪

3.0
中村扇雀・扇千景  53分  映画

真山青果の元禄忠臣蔵の「大石最後の一日」を基に作った作品。話の流れは凡そ歌舞伎通りだけど、ラストは少し違っている。映画なので場面転換も少し増えてて1時間にまとまっているのですっきり。「大石最後の一日」は細川邸に預けられた十七人の穏やかな日常が見られる至福の作品だけど(本来の注目点はそこではない)、こちらも変わらずイイ感じにまったりしておりまする。
御贔屓近松さんも、ちゃんと原作どおり片腕を吊りながらおこたに入っているので一発で分かる。礒貝・大石を除けば一番喋るけど、うまく使われている感は否めない(笑)。ただ、上使が下った直後に両腕フルで使ってて笑ってしまいます。突然怪我治るなよ。
この場面の礒貝さんは一番若いのに(若いからこそ題材にされたのだろうけど)、一番悟りを開いているタイプなのでもう少し柔らかくてもいいのになあ、と思うなど。
おみのが扇千景さんなのだけど、現代にも通ずるメイクだし本当に本当にかわいい。。