2020年9月18日に配信開始されたAmazonPrime限定のドラマ。香取慎吾さん主演で三谷幸喜さんが脚本監督。CMでほんの一瞬だけ忠臣蔵っぽいセットが映って、絶対に観ようと思っていた作品。忠臣蔵メインではないけど、三谷幸喜だし忠臣蔵シーンが数秒だとしてもハズレは引かなそうだし観てもいいかな~と、AmazonPrime無料体験ボタンを押して鑑賞(笑)。
三谷氏の忠臣蔵モノは「吉良ですが、なにか?」があるけど、セットもちょっと似た感じ。ただ今回は舞台ではなく飽くまでもドラマのためカメラワークも豊富。何となく、香取さん演じる舎人の部屋がアメリカンチックで、ホームコメディっぽいと思ったら笑い声まで入ってきて、本当に海外のシットコムっぽかった。編集で笑い声を入れているのかと思ったら、実際に観客を用意したほぼ一発撮りのドラマ撮影だったらしい。通りでドラマのわりには舞台セット感が強いわけだ。
肝心の忠臣蔵シーンは、ちゃんとありました!失敗ばかりして転職を繰り返す舎人が、忠臣蔵の撮影現場のスタッフとして働くという設定。舎人が動画に撮られ動画サイトに上げられるという現代風の設定だけど、この忠臣蔵が撮られた動画名は「忠臣蔵の撮影現場でバイトしてみた」。撮影現場で映る四十七士は多分、大石内蔵助・勝田新左衛門・吉田沢右衛門。ちょっと映る台本のタイトルを確認したら「大忠臣蔵」という作品の忠臣蔵を撮っているみたいだった。舎人と一緒にカメラが動いてくれるため、実際こんな感じにセットや小道具が用意されているのかなあなんてワクワクした。現場では舎人が西田敏行さん演じる吉良役の役者に好き放題しちゃって、額の傷をきれいに拭き取っちゃったり、吉良をガムテープでぐるぐる巻きにして終わる。舎人が人の台本盗んで一枚だけ引っ剥がすのが面白い。何より西田さんのなよなよしい演技がたまらない。西田さんのことだからアドリブも入っているのかな!吉良さん衣装お似合いだった。この動画は海外の雪山で遭難した死にかけの人も見ていて、笑いのおかげで命が救われたというワンシーンまで入れられている(全話にこういった一口話が挟まれている)。
全八話あって第二話の冒頭に早速忠臣蔵が入れられてきたけど、八話まですべて観た。ちょいちょい出てくるゲスト俳優がまた豪華で、寺島進さんが出てくるお話とかお腹を抱えて笑った。夏木マリさんとか元禄繚乱での富子さまがとってもよくて大好きだったけど、今回の彼女はすべてがギャグ(笑)。「ばばあ」呼ばわりされる舎人の母親役を演じていて、渾身の演技に拍手。ずっと笑っていられる作品だった。自然が生み出した笑いは人々を救う。