1952年~53年 赤穂城/續 赤穂城/女間者秘聞

4.0
片岡千恵蔵  81分/101分/130分  映画

戦後初の本格忠臣蔵。

赤穂城

●片岡千恵蔵 浅野と大石の二役😆続編から内蔵助登場なら分かるけど刃傷前から出てくるので「千恵蔵さん、今どっち」というおもしろ構図になってる。
⚫︎月岡さんの使い方が異例で、人気メンバーの大高さんと仲良くやってる。
⚫︎千馬さんが「家臣」やってて驚く🤯内蔵助の書状を刃傷前に江戸に届けるお役目仰せつかってる…!それも江戸家老二人に阻止されて、呆気なく刃傷。内匠頭、切腹直前に手紙渡されて「遅かった、遅かったぞ 内蔵助」と呟く。仮名手本忠臣蔵 意識かな?。✉️も安兵衛が江戸家老に詰め寄らなければ開封されること無かったね😢
⚫︎主税と吉千代、実の兄弟が演じてる〜!(長門裕之と津川雅彦)。めっちゃ…子供…(当たり前)
⚫︎千恵蔵内匠頭ブチ切れ刃傷場面、刀抜いた瞬間 胸紐思い切り跳ね上がってて怒りが込められてる…!!いいっ!

續 赤穂城

⚫︎1.5時間、お城明け渡しまでの赤穂での出来事を描く、丸々赤穂が舞台のイレギュラー構成。タイトルを裏切らない!
⚫︎月岡さんが大野とグルになって逃げちゃった!群右衛門は頼りなさげで父に従う系キャラで、目立たない。
⚫︎勘定奉行の岡嶋さんとのバチバチもあったけどブチギレキャラは大高さん。月岡さんの妹とラブな関係を作り上げてたから。でも間者にもブチ切れてる(笑)
⚫︎千馬さんが血相変えて赤穂に戻ってきて死のうとしてる🥺こんな責任感強いキャラに描かれてるの他に無い。泣きながら血判に加わらせてもらう姿にホロリ😢
⚫︎大友柳太朗の不破さんキター!かわいい。いつも通りの髭もじゃ槍振り回し系。脇坂家の家臣たちとのやり取りが最高。脇坂家も軍勢の多さを不破さんに自慢する様が可笑しい。 赤穂の様子を脇坂から聞き出して喜んで走り去る不破の図。それを気にしない脇坂側。「やい、貴様ら。俺を通していいのか?コラっ!(槍を突き出す)」←最高に不破。
⚫︎大石さんに会っても槍を突き出す不破😆負けて悔しがるの可愛いかよ…
⚫︎大石さん曰く、不破さんは「怒ることと泣くことしかできん奴─子供のような純真さをいつまでも持ち続けている尊い男だ」と。
⚫︎荒木さんたちに必死に懇願する大石さんには泣かされる。あれ見たら血判に加わっちゃう…

女間者秘聞 赤穂浪士


●前回がガッツリ赤穂のお話だったけれど、最後の作品は本当に戦後初の「忠臣蔵」らしいお話。
片岡さんの娘あやと十次郎くんが恋仲という設定で、「忠臣蔵」にあや・片岡・十次郎のサイドストーリーを添えて進んでいく。中の人でいえば、瑤泉院さま(山田五十鈴)の娘があや(瑳峨三智子)。
●山科場面、内蔵助が一力茶屋から帰宅した際の主税が、下の兄妹たちを守りながら父親を軽蔑している。大人なりくさんの対応との差が、また主税の若さを強調していて、寂しくなる。最後にはりくも主税も離縁の訳を察することが出来て、惜しみながら2度も手を振り母親を見送る主税の姿に思わず泣いてしまった…。
●立花左近とのくだりで、「勧進帳」が(別室から?)聞こえてくる演出が良い…!(※史実を考えると、勧進帳は元禄15年2月初演、大石東下りは元禄15年10月頃)
村上喜剣が出るタイプの作品だった。大石さんに唾を吐いて去るも、引揚げ後にも再登場して詫びているいつもの村上。
茶坊主も出るタイプ。ちゃんと武林唯七と渡り合うのも細かい。千馬さんが出てきたりとイレギュラーな感じもあったから、意外と史実や定番も描いてる所が侮れなかった。
宝井其角先生…(あやを吉良家に紹介した張本人)、笹売り大高さん🎋⛄と定番の俳句を詠んでいるけど、この其角、すべてを察している🤣大高さんの下の句にもキョトンとせずに喜んで土屋邸に向かう察しが良い最高其角。