市川右太衛門 ・片岡千恵蔵 151分 映画
忠臣蔵初のカラー映画。初カラーだけあってか、派手!初っ端の浅野内匠頭のお衣装も煌びやかで元禄らしい。原作が大佛次郎の「赤穂浪士」で、天の巻、地の巻と分かれている。浅野内匠頭(東千代之介)刃傷まではゆっくり丁寧に描いている。東下りは立花左近が片岡千恵蔵で、クレジットも一番最初に出すくらいなので、非常に丁寧!後半は東下り以外はテンポよくサクサク進む印象。原作が同じ でも36話分ある1979年「🔗赤穂浪士」などと比べるとこちらのシンプルさがよく分かる。中だるみも全く感じない。
大佛次郎の「赤穂浪士」が原作になると、必然的にオリジナルキャラの堀田隼人、蜘蛛の陣十郎、お仙が出てくる。更にラブストーリー担当が脱盟者の小山田庄左衛門となる。これにより四十七士の活躍を殆ど描かないから、いつもの定番忠臣蔵とは路線の違った話になることが多い(戦後の価値観に合っている)。私はどの作品でも小山田の彼女は好きになれない。小山田を描くためのスパイスにはなるんだけど。