1956年 赤穂浪士 天の巻・地の巻

3.0
市川右太衛門 ・片岡千恵蔵  151分  映画

忠臣蔵初のカラー映画。初カラーだけあってか、派手!初っ端の浅野内匠頭のお衣装も煌びやかで元禄らしい。原作が大佛次郎の「赤穂浪士」で、天の巻、地の巻と分かれている。浅野内匠頭(東千代之介)刃傷まではゆっくり丁寧に描いている。東下りは立花左近が片岡千恵蔵で、クレジットも一番最初に出すくらいなので、非常に丁寧!後半は東下り以外はテンポよくサクサク進む印象。原作が同じ でも36話分ある1979年「🔗赤穂浪士」などと比べるとこちらのシンプルさがよく分かる。中だるみも全く感じない。

大佛次郎の「赤穂浪士」が原作になると、必然的にオリジナルキャラの堀田隼人蜘蛛の陣十郎お仙が出てくる。更にラブストーリー担当が脱盟者の小山田庄左衛門となる。これにより四十七士の活躍を殆ど描かないから、いつもの定番忠臣蔵とは路線の違った話になることが多い(戦後の価値観に合っている)。私はどの作品でも小山田の彼女は好きになれない。小山田を描くためのスパイスにはなるんだけど。