武井咲 全20話 TVドラマ
原作を先に読んでいたため期待していたけど、そこそこのアレンジも加えられていたため、残念だった部分もあった。でも一話一話丁寧に作られていた。吉良さんの奥方富子様と主人公きよとのやり取りはいつも泣かせてくる。敵の妻との会話は、吉良さんの悪役イメージを抑制する効果がある。尚、討ち入りは12月に合わせて放送されたが、吉良邸の門前で赤穂浪士の討ち入りを見守っているシーンのみ。
第一話で餅と蜜柑を赤穂浪士に配るシーンから始まり、討ち入り回でこのシーンが再び登場したけど、原作と史実では近松さんの家僕甚三郎が行ったことだったため、甚三郎の登場を丸々カットしたのは非常に残念だった。(※恐らく映像版忠臣蔵では甚三郎は一度も登場したことがない為これは初登場作品になるかとかなり期待していた)。
毛利さんが雪の中で死んでいるシーンや、赤穂浪士側の討ち入りシーンがないところなど、何となく「薄桜記」が思い出される(薄桜記は雪の中死ぬ人は毛利さんではないが)。中々出てこない遠島になった赤穂浪士の遺児について触れられたのは好印象。前半も赤穂事件の史実の全体像をざっくり掴むにはもってこいな作品とも言える、かな。
余談だけど脚本家の方は中央義士会さんの所で史実をしっかり勉強されたそうな。因みに、きよ(月光院)は浅野家に仕えていた説があるが、本当は月光院の義理の姉が浅野家に仕えていたらしい。