1960年 サラリーマン忠臣蔵

4.0
森繁久彌  100分  映画

※翌年公開の「サラリーマン続」もまとめてあります。

現代版忠臣蔵。ベースはしっかり忠臣蔵。違和感なく見すぎてしまい、普通に出てくるカタカナ語に一瞬戸惑ってしまうくらい(笑)浅野社長の刃傷シーン(刀は勿論常備していないため、殴りかかる)では、廊下の絵が松で、何だか洋風松の廊下でおしゃれ。重役だと原さんや吉田さんが担当することが多い忠臣蔵だが、この作品は小野寺(十)さんが内蔵助さんの右腕で楽しい。

47人のうち唯一女性が存在しているが、そのモデルは安兵衛(堀部安子)。でも気の強い酒好きな女のためか、「安ベエ」と呼ばれている。彼女の服が討ち入り装束を意識したもので非常に可愛い。

若手組は急進派中心に出てくるが、そのうち「竹」林唯七は、上手く喋れない少し変わったサラリーマンで、彼の立ち位置をよく理解している設定だと思う。東野英治郎の吉良ははまり役!女性陣はみんな美人。お料理屋さんが度々出てくるが、店の名前や看板等が忠臣蔵を意識していて、こだわりを感じる。