坂東八十助(三津五郎) 90分 歌舞伎
女版忠臣蔵。仮名手本忠臣蔵オマージュで、殆ど芸者しか出てこないので華やかで楽しい。又五郎さんが健康そうな輪郭なさっている…!まあ平成9年当時のお姿ですからね。福助さんが原作でいう「塩冶判官」で、最初の帯が「鷹の羽」模様でさり気ないアピール。スラリとしていて、いやあ美しい。勘三郎さんが師直側で福助おはん姐さんをいじめ抜く。無理やり二人で踊るのでぎこちない踊りがちょっと可愛い。下手に踊るのも難しそう(笑)。悪女なのにちょっぴりチャーミングなのは人柄かなあ。
そして五~七段目オマージュはやはり分かりやすく構成されている。五段目が好み過ぎた。お軽も出てくるけど…勘平と定九郎(女になって、お定)が夫婦!江戸っ子もびっくり。孝太郎さんの女スリお定が五段目の定九郎をまるまる演じてて興奮しちゃった。定九郎の紋が入った黒の拵で財布の中身を数えて「五十両」。女版定九郎の色気…。しかも原作どおり「忍び三重」のお三味線を聴きながら、袖を絞り金額を数える女を楽しめる。
最後の両国橋は大川話になって、芸者が勢揃いするんだけど討ち入り装束モチーフの衣装が可愛い。お花を背中に刺し、いろはの文字が入った帯姿で終わる。
こんな衣装でした かわいいね